沖縄タイムス
2019年10月25日(金) 09時00分

特定業者に予定価格漏らした容疑 伊平屋村職員ら逮捕へ 村事業で官製談合疑い

 県警捜査2課は25日、国の一括交付金を使った伊平屋村発注の不法投棄未然防止事業で、入札前に予定価格を特定の事業者に漏らしたとして、官製談合防止法違反などの疑いで同村職員の男性(47)=那覇市=と、うるま市の会社代表の男性(48)=同市=ら計4人の逮捕状をとった。

 2018年度伊平屋村不法投棄未然防止事業で、入札前に男性職員が会社代表の男性に予定価格を伝え、公正な入札競争を妨げた疑い。応札は9社で、同社が1510万円で落札した。落札率は99・5%。

 村関係者によると、男性職員は事業起案に関わり、委託業務費を算定するなどおおよその予定価格を知りうる立場にあった。村によると今年3月に「一身上の都合」を理由に辞表提出があったが受理しておらず、現在も病休中としている。

 村の不法投棄未然防止事業は2017年度~18年度と3回に分けて実施され、すべて同社が受注している。

 落札額は1回目が1210万円(落札率96・8%)、2回目が555万円(同98・2%)。容疑は3回目となっている。

 1、2回目の事業では同社の下請けに男性職員の妻が経営する会社が入っており、同社から事業経費の名目で妻の会社名義の口座に現金が振り込まれていることから、捜査2課は価格の漏えいと関係する金品授受に当たらないか慎重に捜査を進めている。

 村職員の男性は本紙の取材に「業者への気持ちで(価格漏えいを)やった」と容疑を認めていた。