top_header_logo4 2017年06月27日(火)16時22分

「GPS使用ない」と虚偽証言=窃盗事件公判で捜査員-警視庁

 警視庁は27日、東京地裁で開かれた窃盗事件の公判に出廷した捜査員が、実際には捜査に全地球測位システム(GPS)端末を使用していたにもかかわらず、使っていないと虚偽の証言をしていたと発表した。同庁によると、捜査員はGPS捜査の保秘徹底を指示されていたため、法廷でも明らかにできないと考えたという。
 同庁刑事総務課によると、2014年9~12月に群馬県内で起きた4件の空き巣事件の公判に、捜査3課の30代の男性巡査部長が証人として出廷。弁護人とのやりとりで、「捜査にGPSは使っていない」との趣旨の発言をした。
 一審で昨年11月、被告に懲役3年の実刑判決が言い渡され、今年5月に控訴審第1回公判が開かれた後、東京高検からGPS使用の有無について問い合わせがあった。上司が確認したところ、巡査部長が虚偽の発言を認めたという。
 同課は「組織的に隠蔽(いんぺい)した事実はない」と説明。偽証罪に当たる可能性もあり、「これから所要の捜査を行う」としている。