2017年2月11日(土)18時17分 NHK NEWS WEB

殺人事件で押収の血液付着の証拠品 誤って廃棄 北海道警

去年12月、札幌市のアパートで、自営業の男性が殺害されているのが見つかった事件で、警察が現場で押収した証拠品のうち、血液の付着した衣類を誤って廃棄していたことが捜査関係者への取材でわかりました。廃棄された衣類は有力な手がかりになる可能性があるとしてDNA鑑定が行われる予定だったということです。

去年12月、札幌市白石区のアパートの自宅で自営業、吉本幸雄さん(当時65)が刃物のようなもので胸などを刺されて殺害されているのが見つかりました。

この事件で北海道警察本部は今月1日、現場から押収した衣類やタバコなど証拠品5点を紛失したと公表しましたが、衣類には被害者のものと見られる血液が付着していたことが捜査関係者への取材でわかりました。

衣類は事件の有力な手がかりになる可能性があるとして警察がDNA鑑定を行う予定でしたが、紛失したため鑑定は行われなかったということです。
警察によりますと、5点の証拠品は同じ袋に入れて保管され、誤ってゴミと一緒に廃棄されたと見られています。

警察捜査に詳しい常磐大学の諸澤英道元学長は「血液が付着した証拠品は重要なもので処分は絶対ありえない。警察はどこに問題があったのかきちんと検証すべきだ」と指摘しています。

北海道警察本部刑事部の外崎雅洋参事官は「今後このようなことがないよう、再発防止の徹底を図ります」としています。