2016年10月29日(土)07時50分 静岡新聞 アットエス

着服の職員を懲戒免職 熱海市、生活保護費150万円

 熱海市の健康福祉部健康づくり課主任の男性職員(34)が生活保護費を着服した問題で、市は28日、職員を同日付で懲戒免職処分にした。2012~15年度にかけて受給者に支払うべき生活保護費など約150万円(約25世帯分)を横領していた。市は業務上横領容疑などで刑事告訴する方針。
 市によると、男性職員は11年7月~16年3月、ケースワーカーとして生活保護業務を担う社会福祉課に所属。受給者に支払う生活保護費の追加分など約100万円(約20世帯)、受給者の突然の死亡や引っ越しなどで市に戻す約50万円(約5世帯)を着服した。
 男性職員の後任が今年7月下旬、不自然な事務処理に気付き、男性職員が4年9カ月間に対応した約350世帯分全てを調査し、横領を確認した。市の聞き取りに対し、横領を認めているが、動機や使途は具体的に語っていない。返済の意思は示しているという。
 市は監督責任として、斉藤栄市長と森本要副市長を減給10分の1(3カ月)とする条例改正案を市議会11月定例会に提出する。当時の健康福祉部長と社会福祉課長は28日付で、減給10分の1をそれぞれ2カ月と1カ月とした。市役所で会見した斉藤市長は「市民や関係者の信頼を裏切り申し訳ない。全職員の服務規律順守の徹底を図る」と謝罪した。

 ■ケースワーカー任せ チェック機能が働かず
 生活保護費を4年にわたり横領した男性職員(34)は、本来公金を直接手にしないケースワーカーという立場だった。金銭の出し入れを担当する別の職員がいる中、慣例や業務の多忙化で役割分担があいまいとなり、チェック機能は働かなかった。
 会見した森本要副市長は「本来はダブルチェックを徹底すべきだったが、ケースワーカー任せにしていた」と組織体制の不備を被害発生の一因に挙げた。
 横領された約150万円は、全て現金として窓口で手渡すのを想定した保護費や公金。受給者に追加で支給する保護費などを出納係の職員が出金し、男性職員に託したが、受給者に届いたかどうかを確かめていなかった。
 森本副市長は「発覚直後から見直しを進めている」と強調。斉藤栄市長は第三者を加えた調査委員会を設け再発防止を図るとした。