2016年9月30日(金)18時42分 産経WEST

廃業喫茶店の白紙領収書で政活費 岐阜市議が9万を不正受給 石川では妻同伴の京都視察県議「ダメとは書いてない」

 岐阜市の高橋正市議(63)=自民=は30日、廃業した喫茶店の白紙領収書を使い、政務活動費約9万円を不正受給したと認め「認識が甘かった」と謝罪した。自民党会派幹部によると、高橋氏は辞職する意向も示唆しているといい、記者会見では「支援者と話して検討したい」と述べた。

 高橋氏によると、平成25年11月ごろ、廃業する行きつけの喫茶店から白紙の領収書を複数もらい、会議費として請求する際に10回以上、使用したという。別の店から実際にコーヒー豆を購入していたとしたが「虚偽の領収書という認識はあった」と述べた。

 29日に支援者から不正がないか確認されて不安になり、議会事務局に相談したという。

 一方、石川県議会の米田昭夫県議(71)=自民=が30日、妻同伴で京都府の有名観光地を巡った際の本人分の交通費など計約2万8千円を視察名目で政務活動費から支出していたと認めた。記者会見で「マニュアルに家族と視察してはいけないと書いていない。問題ない」と強調した。

 米田氏によると、昨年12月2日、妻と金沢駅から京都駅へJR特急のグリーン車で移動。嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車や、保津川下りを体験した。その後、1人で天竜寺や美術館を視察したという。本人分の運賃や入館料などを政活費から支出していた。

 米田氏は「観光地の交通機関や混雑状況を視察した」と説明。視察報告書の記載は数行で「外国人が多かった。人混みが激しかった」などと記したという。

 米田氏は他にも複数回、視察名目で県内の温泉地に宿泊し、政活費を支出している。日帰りできる県内でも宿泊した理由について「朝の観光客の動きを見るため」と述べた。